神社参拝の作法、手水や鈴を鳴らす本来の意味を知れば心晴れやかに!

神社への参拝で悩むのが要所要所の作法です。

他の人がしているのを見ながら「これであってるのかしら…?」と不安を抱えつつも流れで終わらせてしまうことってありませんか。

厳かな雰囲気のなか、いざ自分の順番になって「どうだったっけ?」となると結構パニくることありますよね。

そういう方は、私と同じで作法などを気に掛ける真面目な人ということです。

ですが、それぞれの作法は時代とともに変化しているものばかりなので、根本的な意味を理解していれば少しくらい違っていても大丈夫。

この記事では、そんなスタンスからそれぞれの作法の意味を中心に、現在主流になっている作法も記載しています。

参拝の作法がなぜあるかを知ることで、きっと清らかな気持ちで臨めますよ。

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参拝の全体像

神社へ参拝にいく頻度は人それぞれ違うかと思います。

毎月のようにお参りする人もいれば、初詣くらいしか行かない人もいるでしょう。

ここでは、まず神社参拝の全体像を把握して各所の作法を個別にみていきます。

なお、前もってお伝えしないといけないのは、神社の参拝方法は時代の変化や地域の特色により異なるということです。

ここでは、戦後に一般化した基本的な作法を扱っています。

① 鳥居をくぐるまえに
② 参道の歩き方
③ 手水舎で清める
④ 鈴を鳴らす
⑤ 二拝二拍手一拝

鳥居をくぐるまえに

神社に参拝にいくと、まず大なり小なり鳥居があります。

行きかう人たちをみていると、そのまま入る人もいれば端から入る人や一礼する人など様々です。この鳥居をくぐる作法ですが、決まりきった形があるわけではありません。

ですが、鳥居の存在の意味をしれば自然と作法が入ってきます。

鳥居からは神の領域

「鳥居からは神の領域」と恰好付けましたが、鳥居の役割は神社のなかと外を分ける役割を持ちます。

要するに玄関とか門扉のようなイメージです。
人の家にいったとき、勝手に入ることってしませんよね。

しかも、相手は神様です。
イメージして下さいね。

あなたが一番尊敬している人や恐い人、その人の家に招待されたら門扉の前で身だしなみ整えたり、咳払いの一つでもして臨みますよね。

鳥居をくぐるときはそんなイメージでOKです。

鳥居のまえで立ち止まり、神様の家に入る気持ちで一礼しましょう。

参道の歩き方

神様の家を訪問しているわけですから、参道を歩くにも心構えが必要です。

参道は神様の通り道といわれているので、中央は神様に譲って私たちは少し左右によって歩くことが望ましいです。

ちなみに中央は「正中(せいちゅう)」といいます。
正中から少し左右によって歩くのが、参道を歩く作法と捉えて下さい。

手水舎(ちょうずしゃ)で清める

参道を歩いていくと手や口を清める「手水舎(ちょうずしゃ)」があります。

いまではある程度大きな神社では手水舎の手順は記載されていると思いますが、ここでは本来の意味とあわせて記載していきます。

皆さんは「禊(みそぎ)」という言葉をご存じでしょうか?

手水舎の手水とは、この禊の儀式から変化しているといわれています。

最近では芸能人や政治家などが問題を起こした後に「禊をすませた」というように使われる場合もありますが、禊とは、罪や穢れを落として自らを清めることです。

古来より神道では罪や穢れを落とす「行為」として水浴があり、その行為が簡略化されたものが手水なんですね。

手水の作法

現代でも本格的な「禊の儀式」は各地に残っています。滝に打たれたり、川や海に入るなどです。

これらを知ると、簡略化された手水のありがたさを感じますよね。

そういった意味でもせめて手水舎の作法はマスターして、しっかりと身を清めていきましょう。

① まずはハンカチなどを準備しておく(両手はフリーに)
② 右手で柄杓をもち、まず左手を清めます。
※清めるさいは、水盤(水が溜まっている場所)に水を戻さないように注意して下さいね。
③ 次に柄杓を左手に持ち替えて、右手を清めます。
④ 再び柄杓を右手に持ち替えて水を汲み、左手のひらに水を受けて口を清めます。
⑤ ④まで終わったら、柄杓をの持ち手を清めるように、柄杓に入った水が持ち手を流れるように立てて水を流します。
★この一連の流れを救った一杯分のお水で済ませるのが良いとされています。

いよいよ参拝

手水舎で清めたら、いよいよ参拝です。鈴がある場合はまず鈴を鳴らします。

この鈴の音色は邪気を払うといわれているので、手水と同じように清めの意味で丁寧に扱いましょう。

人によっては「ガラガラ!」と大きな音をだしたり、何度も繰り返しガラガラしている人もいますが、特に意味はありません。

鈴の音で清めてもらったら、お賽銭をいれましょう。
お賽銭の金額には特に決まりはありませんが、人によっては語呂合わせで決めているようです。

有名な語呂合わせとしては45円(始終ご縁)がありますね。

ちなみに、お賽銭を「投げ入れる」という行為自体が身を清めるという説もあるので、金額の多い少ないはどうやら関係ないようです。

※投げ入れるといっても乱暴にしてはいけませんよ

二拝二拍手一拝の作法

お賽銭をいれたら拝礼作法にのっとり祈願します。
ここで紹介する作法は戦後にまとまった作法になります。

① お賽銭をいれたら神前で姿勢を正す
② 背筋を伸ばし、腰から曲げ深いお辞儀を2回する(二拝)
③ 両手を胸の高さで合わせ、右手を指第一関節程度下にずらす
④ ③の手を肩幅程度に開き拍手を2回行う(二拍手)
⑤ずらした指先を戻しながら手をさげ、深いお辞儀を1回して終了(一拝)

こちらの意味合いとしては、拍手が重要になります。
※お辞儀も大切ですよ

手と手を打ち合わせる拍手は、日本古来からある独自の作法として神様を敬い拝む場面で用いられています。

ちなみに指先をずらすのは神様と人を表していているといわれます。

まとめ

作法ときくとなんだか緊張して、その動作に囚われてしまうことがあります。

ですが、これらの行為はあとから決められたことなので、そこまで気にすることもないようです。

「お参りに行こう」と思い、行動した時点で心に変化が生まれています。

そしてお参りの意味を理解したうえで、各作法を実践すれば神様を身近に感じられるかもしれません。

作法も大切かもしれませんが、まずは気持ちを穏やかに、

「お参りに行こう」と思った動機を、神様に聞いてもらいましょう。

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