生筋子の季節、高温お湯ほぐしで安全にイクラ醤油漬けを大量ストック

毎年10月を過ぎると生筋子の時期になり、スーパーなどでもちらほら見かけるようになります。

旬のものですから、ある程度お値段がするように感じるときもありますが、そんな時は「イクラの醤油漬け」の価格を見てみましょう。

イクラが好きな人なら、きっと生筋子を買い物かごに入れていますよ。

そんな生筋子、意外と簡単にイクラにできるんですが、寄生虫アニサキスがいる可能性もあるので、しっかり対策はしたいところです。

この記事では、生筋子を簡単にほぐしながら同時に寄生虫対策にもなる高温ほぐしを扱っています。

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生筋子の寄生虫アニサキスとは?

旬の生筋子からつくるイクラの醤油漬けは、最高に美味しいですよね。

しかも意外と簡単に作れますし、冷凍保存もできるので、我が家では時期になると大量に作ってストックしています。

そんな生筋子ですが、生ものなので寄生虫のリスクがあります。生筋子に寄生しているのはアニサキスという虫です。

アニサキスはもともと魚介類に寄生しているんですが、その魚介類を生で食べると人にも感染することがあります。

人に寄生しても、基本的には一週間程度で死んでしまうアニサキスですが、その間に腹痛を起こしたり場合によっては腸閉塞になってしまうことがあります(かなり痛い!)。

人によっては無症状のケースもあるようですが、簡単に対策できることなので取り入れていきましょう。

寄生虫アニサキスの対策いろいろ

生筋子に寄生しているかもしれない虫、アニサキスの対策は次の3パターンがあります。

  1. 60℃以上の温度で、1分以上加熱する方法
  2. マイナス20℃以下で、24時間以上冷凍する方法
  3. 目視で発見、除去!

この記事では、①の60℃以上の温度で加熱する方法を使用します。また、保存するために冷凍する場合は②にも該当するのでより安心ですね。

ちなみに③の目視は、そのままです。

アニサキスがいるといわれる魚介を刺身などで食べる場合は、まず目視で確認します。白い半透明の糸状のアニサキスを探しましょう。

冬が旬のタラなどは、結構発見できますよ。
ただ、目視では十分な対策とはいえませんから、次の方法を試してください。

60℃以上の高温で駆除

生筋子にいるかもしれないアニサキスの対策としてお勧めなのが、60℃以上のお湯で1分以上加熱することです。

実はこの対策法は、生筋子をほぐす方法でもお湯を使用するので、一石二鳥なんです。

一般的に生筋子をほぐす場合は40℃前後といわれますが、最初の1分を70℃くらいにしておくと丁度いい感じに仕上がります(生筋子を入れることで温度下がるので)。

マイナス18℃で48時間冷凍

アニサキス対策として有効といわれている24時間冷凍ですが、自宅でする際には注意しないといけないことがあります。

それは時間設定です。

この24時間の設定は、マイナス20℃での時間設定です。ここで注意しなければいけないのが家庭用冷凍庫はだいたいマイナス18℃までという事実です。

業務用や一部の冷凍庫はマイナス20℃まで低く設定できるものもあるので、この辺りは確認が必要です。

「じゃあ、うちの家庭用のマイナス18℃は難しいの?」

と考えた方、安心して下さい。
マイナス18℃でも、時間設定を長くすれば大丈夫なんです。

家庭用のマイナス18℃までの冷凍庫では、冷凍時間を48時間以上にして下さい。

これでアニサキス対策になります。

生筋子ほぐしの準備

寄生虫対策の知識を得たところで、実際に寄生虫アニサキスの対策と一緒に、生筋子をほぐす流れを伝えます。

《 準備するもの 》

  • 生筋子
  • ステンレスボール(生筋子がほぐしやすいサイズ)
  • ステンレスボールト同じサイズのザル
  • お湯(沸騰したお湯が1Lあれば十分です)
  • 塩(多めに)

※ほぐしの流れの後に漬けダレレシピもあります。実際に作る場合は漬けダレから準備しましょう(冷ますので)。

生筋子ほぐしの流れ

  1. ステンレスボールに塩をいれ、お湯を注ぎます。
    ※塩はお湯の量によってかわります。
    ※お湯は沸騰したものをいれ、お水を加えて70~80℃にしましょう。
  2. ①に生筋子を投入して1分待ちます。※このとき真ん中から縦に割っていくと満遍なく加熱できます(火傷注意)。
  3. 1分以上経過したら生筋子をほぐしていきます。お湯が熱い場合はお水をいれて40℃程度まで冷ましましょう。
  4. 鮮度がいい場合はほぐすというよりも生筋子の大きな幕から粒を剥がすイメージです。指でコロコロしていると簡単に取れます。
  5. 大きな幕からとれたらザルに移し替えて簡単に水で洗います。このときにザルで振るうとイクラの薄皮がザルについて取れやすくなります
  6. 薄皮を綺麗にとるには、再度40℃のお湯に塩を入れて洗います(この辺はこだわりなので、それぞれで)。
  7. 綺麗にしたザルにイクラをあげてある程度水分を切り、清潔な容器に移し替え漬けダレを加えます。

漬けダレの準備

イクラの醤油漬けの漬けダレは生筋子に付いている場合もありますが、ない場合もあるのでレシピを記載しておきます。

こちらも案外簡単です。

生筋子以外でもマグロなどの魚介にもしっかり味がついて美味いですよ。

漬けダレの基本レシピ

漬けダレ基本レシピは次の材料を合わせて煮切ります。
※煮切り=煮てアルコールを飛ばすこと

  • みりん
  • 醤油

これらをそれぞれ1:1:1の割合で用意します。
生筋子ひとはらであれば、それぞれ大さじ2でいいでしょう。

なお、全部入れて煮切ってもいいですが、個人的にはみりんと酒をいれ強火で沸騰させ、弱火に醤油を加え3分程度煮詰めます。

煮切った漬けダレを冷ましてから、漬けたい食材をを加えます。

漬けダレのアレンジレシピ

基本的な漬けダレから自分好みにアレンジしてみましょう。

オーソドックスなアレンジはお醤油を白醤油に変えます。すると出来上がりの色合いがイクラ本来の美しさで仕上がります

甘味が強くなるので、お子様に人気の味付けになります(甘さは煮切ったお酒とみりんの量でより変わります)。味に深みを持たせたい場合はお好みでタレに昆布を入れましょう。

続いて個人的に一番おすすめしたいのが、ワサビ漬けダレです。基本レシピにワサビ(チューブ)を入れるだけの簡単アレンジです。

これは大人の味ですね。

ワサビの量は好みでいいと思いますが、私は3センチ以上いれます。

いくら丼にしたときにチューブわさびが綺麗に溶けないことが多いので、「自分で漬けるなら最初につけてちゃえ」というノリで作りました。

美味いです。

冷凍は小分けに

生筋子のアニサキス対策としても有効な冷凍保存は、食べやすいように小分けをお勧めしています。

100均などの小分け容器に密封して冷凍しましょう(日付をいれて)。

解凍の際は、自然解凍でもいいですし容器ごと水に入れておくと早く解凍できます(蓋まで浸けないようにしましょう)。

なお、アニサキス対策としては48時間以上凍らすようにして下さいね。

まとめ

生筋子に寄生しているかも知れない虫、アニサキスの対策は生筋子をほぐす際に使用するお湯の温度60℃以上に上げるだけで解決します!

生筋子を入れると温度が下がるので、70~80℃のお湯を使用するのがお勧めです。

また、アニサキス対策である冷凍保存での注意点は設定時間です。マイナス20℃に設定できる冷凍庫なら24時間以上、マイナス18℃であれば48時間以上冷凍しましょう。

これらの対策で安心してイクラをモリモリ食べちゃいましょう!!

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