自転車の乗り方教室、大人も子供も正しい教え方と練習法で乗れます!

子供のころ、自転車に乗れるようになると一気に世界が広がったように感じましたよね。

物理的に行ける行動範囲はもちろんですが、自転車からみる景色やいままで感じたことのない風を切る音などすべてが新しく思えました。

なにより、自分で操る自転車でそういった経験ができたことに興奮したことを覚えています。

ですが乗らない期間が長くなると、乗れなくなることがあるのも自転車です(このときの喪失感は凄いです)。

この記事では、そんな子供の頃は乗ってたけど乗れなくなった人や、そもそも自転車に乗ったことがない人、チャレンジしたけど挫折した人など、子供から大人までを対象としています。

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自転車という「乗り物」

自転車はいまから約200年前に考えられ、現在の形に近づき日本に伝えられたのが150年前ほどです。

そう思うとまだまだ自転車は歴史の浅い乗り物であり、きっとこの200年で乗れなかった人の方が多いのではないでしょうか。

そしてこの自転車の歴史を紐解いていくと、現在主流になっている自転車の練習法に繋がることが分かりました。

自転車の祖先「ドライジーネ」

現在の自転車の祖先ともいえる初期型は、ドイツのドライスが発明した「ドライジーネ」とされています。

このドライジーネは形こそ現在の自転車に近いですが、大きな違いとしてチェーンやペダルといった機構がありません。

では動力はなにかというと、「自分の足で地面を蹴る」というものです。これは、この後に紹介している現代の自転車の乗り方練習と同じなんです。

このドライジーネはほぼ木製でしたが、人間が歩くよりも早く移動できるということで当時流行したそうです。

そして足蹴り方式から50年の時間をかけて自転車はいまの形に進化していきます。

その間50年、人々は自転車の祖先ドライジーネにまたがり、自分の足で地面を蹴りながらバランスをとることを習得していったのでしょう。

現代の自転車

150年前には現在と同じくペダルの回転をチェーンで増速させて車輪を駆動させる自転車が登場します。

ここから自転車の需要は大きく飛躍しますが、それと同時に乗ることが難しくなったのは間違いありません。

昔はいまのように正しい知識から練習するというよりも、「習うより、慣れろ」というイメージで、夕日をバックに泣きながら練習をする風景も見られました。

自転車に乗れない大人の方は、そういった経験からいまも乗れない人もいるようです。

ですが、

ここで言えるのは、正しい知識を学び、正しい手順で練習すれば、誰でも新しい景色が見えるということです。

安心して下さい、足蹴りを50年もさせませんよ。

自転車に乗れない理由

自転車に乗れない理由については大人の方が深刻な場合があります。先のように子供の頃の嫌なイメージが残っているような場合は、そこから改善が必要でしょう。

それに対して、子供の場合は恐怖心をなくすことにつきます。好奇心や楽しさが上回ると自然と体得していきます。また子供の場合は訓練用の器具もあるので早いですね(下記に「ストライダー」の動画あります)。

大人の場合

大人が自転車に乗れない理由でよく聞くのが以下の3点です。

一つは子供のころの環境を理由にする場合、二つ目は恥ずかしさから練習しないという理由。そして三つ目が体力や感覚の問題です。また、これらが複合している人もいるでしょう。

三つ目の体力や感覚の問題については、時間をかけてトレーニングをしていく分野ですから、正しい方法で焦らずゆっくりとチャレンジしていきましょう。

ただ、一つ目の子供のころの環境だったり、恥ずかしさから練習しないというのは、「乗らない理由」であることを認識しましょう。

これらの理由は、自分で「自転車に乗らない」と宣言していることと同じで、「乗れない」とは違います。

ですから、「よく考えたら自転車に乗らなくていいわ」という人はここで完了しましょう。

そして、いままで環境や恥ずかしさを理由に乗らなかった人で「いや、乗りたいんだよ」と思う人は、次のステップに進みましょう。

大丈夫です!

自分に「乗りたい」とう気持ちがあれば、乗れるようになります

子供の場合

子供が自転車に乗れない場合のほとんどが気持ちの問題です。ですがその気持ちのほとんどは、関わる大人達が創った環境からです。

大人の場合では、環境や恥ずかしさで「乗れない」のは、自分が「乗らない」を選択したことと伝えましたが、子供の場合はちょっと違います。

子供の場合は、まだまだ外的要因を自分の判断と思う場合があります。ですから、この場合は周囲の大人が気を付けてあげましょう。

子供が恥ずかしいと思っているのであれば、関わる大人が恥ずかしいと思っている場合があります。周りのせいにする場合も同様です。

子供の場合は大人がどのように接するかで変化するので、次のメンタルを鍛える部分を大人がやって見せましょう。

メンタルを鍛える

自転車に乗る練習よりも、まずは心の部分メンタルを鍛えていきましょう。自転車になぜ乗りたいのか、自転車に乗ることでなにを得るのかを意図することが大切です。

といっても、難しく考えることはありません。

ここは子供のワクワクと大人の「頭で考える」の合わせ技で乗り越えましょう!

ビジョンからみる

ビジョンからみるというのは、簡単にいうと自転車に乗っている自分がどうなっているかの未来を描きましょうということです。

このとき大切なのは、できるだけ具体的にイメージすることです。

また、「自転車に乗りたい」などの漠然としたイメージや「乗らないといけない場面がある」といった駆り立てのイメージは扱わず、

ここは大人でも「子供のワクワク」からイメージしましょう。

「自転車に乗って〇〇さんと、〇〇公園にいって、手作りのお弁当を一緒に食べよう。帰りは…」というように、〇〇の部分にはしっかり実名を入れることがお勧めです。

子供の場合は、大人がこのお手伝いをしてあげて下さい。この部分関しては子供の方が早いかもしれませんが。

ストーリーを計画にする

明るいビジョンがイメージとして固まってきたら、そのストーリーを計画に落とし込んでいきましょう。

この場合、目視できる計画表にしたいので、カレンダーなど準備しましょう。

カレンダーへの記載は、どこまでビジョンを具体的にできたかによって変わってきますが、ここで修正していけばいいので問題はありません。

また、自分のペースで大丈夫です。ゆとりを持ちながらしっかりカレンダーに書き入れていくことが大切です。

書き方としては、なにを、いつまでに、どの程度になっているかを記載できるようにしましょう。

「〇〇さんといつ頃〇〇へいくなら、この日程までに、このくらいの距離を、何分くらいでいけるようになる」という感じです。

こういった内容で逆算していきましょう。

急ぎの場合は休日に3~5時間程度とり時間ごとに目標を決めましょう。時間がある場合は、それらを週末に分割して目標ごとに多めに時間をとっていきます。

大切なのは目標を立てて、その都度達成感を噛み締めることです。失った自信やとにかく怖かった行為を一つずつ克服していくためのスケジュールです。

自転車乗り方教室

スケジュールが完成したら、いよいよトレーニングです。できれば誰かと一緒に実践した方がいいですが、恥ずかしいという思いがあれば、一人でも大丈夫です。

恥ずかしいのは乗らない理由にならない

と伝えましたが、もうすでに「乗る」と決めて準備しているわけですから大丈夫です!

恥ずかしい気持ちが強くなるほうがトレーニングの妨げになるので、そのままいきましょう(一番いいのは、恥ずかしいことも受け止めてくれるパートナーがいることですが)。

なお、トレーニング前に準備があります。

練習前の段取り

一人でも複数でするにも次の準備はしておきましょう。

・トレーニングの場所を確保しておく

・ペダルを外す工具を用意する

・サドルを練習用にする

※自転車はママチャリを前提としています。

トレーニングの場所のお勧めは広めの公園や川沿いなど、障害物が少ない場所を探しておきましょう。

また時間帯は早朝が人も少なく明るくていいですね。

※複数人ならいつでもいいでしょう。

※基本的に公道はNG、広い駐車場も危険です。

ペダルを外すのは次のバランス感覚の訓練が楽なので、できれば準備しておきましょう(自分で難しい場合は時自転車屋さんに頼みましょう)。

次に、サドルの位置を低くします。自転車を立てた状態でまたぎ、自分の足の裏半分(つま先)が着くくらいが丁度いいですが、不安な場合はさらに低くし徐々に高くします。

ここまで準備したらいよいよ前進です。

基本姿勢を定める

準備段階で自転車にまたがっても足がつくように設定しているはずなので、問題なく自転車に座っているはずです。

その状態で自転車を真っすぐ立っていることを意識し、目線は3~5m先をみます(慣れてきたらより遠くをみます)。

両手はハンドルを軽く握り、いつでもブレーキを握れるようにします。人によっては人差し指と中指の二本はブレーキに掛けたままの人もいます。

緊張するとハンドルを強く握り締め、腕に力が入ってしまうので、リラックスして臨みましょう

バランス感覚を養う

姿勢が整ったら、バランス感覚を養うトレーニングです。自転車の歴史にあった「足蹴り式自転車」からはじめます。

ペダルは外してあるので、姿勢を保ちながら蹴りだします。このとき、はじめは歩いたり走るイメージで足を交互に動かし蹴りだします。

右足(蹴り)、左足(蹴り)、右足(蹴り)、左足(蹴り)、と進みながら、問題なさそうであれば両足を浮かせてみます。

はじめはヨロヨロするかもしれませんが、数回繰り返せば慣れてきます。この段階ではまだブレーキは使用せず、蹴りだし、減速、蹴りだし、減速と繰り返します。

実はこの動作は、子供用おもちゃの「ストライダー」というランニングバイクと同じなんです。

ですから、子供の場合は小さいうちにストライダーに乗せておくとバランス感覚が養われスムーズに自転車に移行できます。そういうおもちゃなので恥ずかしくないですしね。

この一連の動作の習得ができたら1段階終了です。

ここを一つの目標にしましょう。

それほどに自転車ではバランス感覚が大切です。

しっかりとトレーニングしましょう。

※場所の広さで変わりますが、10分以上は練習してもいい内容ですよ。

曲がり、止まる

ある程度不安がなく前進できるようになったら、次の段階として曲がる止まることを訓練します。

曲がる、止まると表現していますがはじめは、緩やかに曲がる、ゆっくりと減速するです。

この段階でもまだペダルは装着しません。

まずは元祖自転車の完全習得を目指します。

第一段階のおさらいも兼ねながら少し曲げてみます。広い場所であれば上から見たときに8の字になるようにしましょう。

蹴りだし前進から、減速、次に蹴りだしてスピードが安定したら気持ち左にハンドルを切ります。

この時、ハンドルを切るといいますが、最初はそんなに極端に曲げないように、左に切るイメージは左のハンドルを手前に少し引く感じでいいでしょう。

どの程度曲がるかは性格にもよりますね。

そして元居た場所に戻ってきたら、そのまま前進しこんどは右に切ります。

この間、曲がる際にスピードが出ていると思ったらブレーキをかけてみます。この時もゆっくり握ってくださいね。

どの程度握れば、どの程度とまるかを体験していきましょう。

この訓練も最低10分はしたいですね。

大きな8の字を8回するとかでもいいでしょう。

この訓練が完了すれば第二段階終了、元祖自転車攻略です。

おめでとうございます!

この段階でよろけず自由に乗れるのであれば、もう8割から9割は乗れたも同然です。

ペダルを漕ぐ練習

いよいよペダルを装着した現代の自転車トレーニングです。すでに真っすぐ進み曲がるためのバランス感覚が備わっていますし、もしもの時のブレーキもできますよね。

自信をもって漕ぎ出しましょう。

といっても、いきなり強く踏み込む必要はありません

まずは復習も兼ねて、片足をペダルに乗せたまま片足だけで蹴りだしてみます。

そこでスピードが出てきたら、蹴りだし式訓練で足をあげていたのをペダルに乗せて進んでみます。まだ漕がなくても大丈夫です。

この状態で8の字を一回してもいいですね。その間ブレーキも何度かかけて減速しましょう。

復習が終わったら、同じように蹴りだし式から両足を乗せ安定した時点で利き足からゆっくりペダルを踏みこみます

すると逆側のペダルに乗せた足が自然とあがってくるので、そちらも同じようにゆっくりと踏み込みます。

文字にすると結構ありますが、実際にやると自然とできる場合もあります。あまり意識しすぎると力が入ってより難しい場合もあるので、リラックスして下さいね。

ちなみに、このリラックスの状態は結構ハンドルにでます、緊張しているとハンドルを固く握り真っすぐになりがちです。

足で漕いでいる際はハンドルが左右に揺れるのが自然なので、あえてそこを意識してもいいでしょう。

ある程度慣れたら、止まった状態から漕ぎ出すこともしてみましょう。

ここまでくると自転車は漕ぎ出しや止まるときにふら付くことを体験するはずです。

自転車はある程度スピードがでるから安定するんですね。かといってスピードの出し過ぎには注意ですが、あまりゆっくり過ぎるても運転が難しいということです。

ここまで体験していれば、ほぼ完了です。

最終段階終了です。

おめでとうございます。

お疲れ様でした。

まとめ

随分ながくなりましたが、ポイントは次の通りです

・気持ちを前向きに!(楽しいイメージを)

・事前準備をしっかり(計画と場所、ペダル重要)

・目標3段階を確実に(①バランス②曲がり、止まる③ペダルを漕ぐ)

そしてちょこちょこ挟んでいましたが、目標をクリアするたびに自分を承認しましょう!

できなかったこと、苦手だったことを、自分で進んで克服するんですから、これは絶対に、強く、お勧めします(お勧めなのでしなくてもいいんですが…、本当にお勧めですよ、子供の訓練の際は必ずしましょう)。

最後に、

自転車は人力で素早く遠くにいける優れた道具です。しかし、まだまだ歴史は200年程度と浅く、特に交通ルールなどの改善はまだまだ必要でしょう。

自転車に乗れるようになっても、定められたルールは守って楽しく活用したいですね。

焦らず、頑張ってください!

 

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

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