鹿肉レシピのお勧めは簡単カツレツで決まり!、寄生虫対策にも万全!

最近はジビエも身近な食材になってきました。といってもジビエの食材たちは古来より日本で愛されてきたものも多くあります。

今回ご紹介する鹿もその一つです。

いまでは農業被害ナンバー1といわれる鹿ですが、食べればとっても美味しい食材なんですよ。

まだまだスーパーなどでは扱われない鹿肉ですが、もし手に入れることがあれば美味しくいただきたいものです。

この記事では、そんな自宅で鹿肉料理を作る際にお勧めの簡単鹿肉レシピをお届けします。

スポンサーリンク

鹿肉レシピといえば「紅葉鍋」

鹿肉は日本では、「紅葉(もみじ)」の名前で親しまれてきました。これは七世紀ころから度々あった肉食禁止令からの名残です。

理由は様々ですが、時の権力者の命令で「お肉は食べてはいけません!」となってしまうんですね。

しかし、権力者が何を言おうが「食べたいものは食べたい!」ということで名前を言い換えてこっそり食べていたわけです。

鹿肉の紅葉以外にも猪肉の牡丹(ぼたん)馬肉の桜(さくら)はよく耳にしますよね。いまでも牡丹鍋はよく聞きますが、紅葉鍋はあまり耳慣れないかと思います。

この紅葉鍋はすき焼きの鹿肉版といったレシピですが、最近は鰹出汁を使用したしゃぶしゃぶ風などもあります。

要するに牡丹鍋のように定着していないということですね。

鹿肉レシピの原点

ちなみに鹿肉や猪肉はおよそ4万年前の旧石器時代には食べられていたようです。

なかなかこの当時のレシピは分かりませんが、当時の遺跡には同じサイズの焼けた石と一緒に動物の骨もあったそうなので、竃らしきものを作って焼いていたと想像できます。

なので、鹿肉レシピの原点は「骨付き焼肉」ということになりますね。

そして石器時代にはツボのような土鍋がありますから、野草などと一緒に煮込みを作った可能性もあります。

いずれにせよ古来より日本で愛されてきた鹿肉を、ただの害獣として処理するのは悲しいことですね。

鹿肉は海外では高級品

昨今はジビエ[gibier]として、海外で人気という理由から盛り上がっている鹿肉ですが、海外では昔から高級料理として扱われています。

特にフランスでは一般的に「鹿は、レストランで食べるご馳走」という認識で、数あるジビエの中でも鹿肉は王様として扱われています。

フランス料理の鹿肉レシピとしては、やはりローストでしょう。そこにシェフたち渾身のソースが旨味を引き立てます。

日本では「鹿肉は焼いたら硬くて食べれない!」という方もいますが、それはどうやら焼き方や下処理の問題のようです。

そういった意味では、鹿肉探究ではフランスにはまだまだ追いつけそうにありませんね。

鹿肉はスーパーフード!?

海外で鹿肉が好まれるのは、ただ美味しいだけではありません。鹿肉は資質が少なく、高たんぱくで低カロリー、しかも鉄分やミネラルも豊富なんです。

一部では「スーパーフード」といわれ、注目を集めているんですよ。

日本では農業被害ナンバー1の害獣として、「なんとかうまく処理できないか」という視点からスタートしているので微妙ですが、プロデュース次第では劇的に変わるでしょうね。

鹿肉にはDHAが含まれてます

鹿肉は食材として、もう一つ特徴的な成分が含まれています。

それが「DHA」です。

DHAはサプリなどでもよく聞く名称かと思います。また、それらの説明で目にするのが「青魚に含まれる」といううたい文句です。

このDHAこと、ドコサヘキサエン酸は中性脂肪を減少させる働きがあるということで、加齢による体重の増加を気にしている方はには嬉しい成分です。

このDHAは肉類にも多少は含まれてはいますが、鹿肉は非常に多く含んでいるんですよ。

生肉レシピは封印

牛レバーの生食が禁止になり数年が経過し、もうあたり前のことになってきました。

個人的には生食大好きなんですが、ことジビエの生食は命に関わることがあるので、どれだけ新鮮であっても必ず火を通していただきましょう。

本来ならばお刺身などがいいんですが…。

こういった想いのある方は、次の調理法を試しましょう!

鹿肉を低温調理で生肉風に

どうしても「鹿の生肉が食べたい!」という場合は、低温調理器を活用しましょう。

私はよく鶏レバーを生レバー風にして食べますが、多少パテっぽくなりますが美味しくいただけますよ。

低温調理器を使用する場合は、お肉のサイズと温度、時間が重要です。

鹿肉の場合、180gのお肉であれば温度を57℃に設定して1時間は過熱します(お肉のサイズにより設定は変わります)。

加熱したものを冷やしてから切ると肉汁たっぷりの鹿肉の出来上がりです。低温でじっくり火を通すことで旨味はそのままに寄生虫などは過熱処理されます。

※お肉の種類により温度や時間はかわるので、必ず確認してくださいね。

鹿肉レシピ「カツレツ」

鹿肉にたいするウンチクが多かったですが、いよいよお勧めレシピです。

タイトルにも記載しているので、皆さんも分かると思いますが、お勧め簡単レシピは「鹿肉のカツレツ」です。

ちなみに、お勧めは塩・胡椒で下味をつけた鹿肉に小麦粉、溶き卵、パン粉を付けてあげるだけです。

そりゃ、ただのトンカツの鹿バージョンじゃん!?」という声が聞こえそうですが、まさにその通りです。

お勧めは鹿の風味も味わってもらうための塩・胡椒のみのカツレツなんです。

このカツレツを食べてみてから、下味の際に粉チーズをまぶすミラノ風カツレツなどにチャレンジしてもいいかと思います。

臭み対策

まずは鹿肉の風味を楽しんでもらいたいと、簡単カツレツをお勧めしていますが、鹿肉の風味=臭みになっては困るので対策を伝えます。

お肉でも魚でも美味しくいただくには血抜きが大切です。とくにジビエなどの野生動物の場合は、捕獲した後の処理によって大きく変わります。

ですから、血抜き処置の悪いお肉にあたった場合は臭み取りの対策は必須です。

この場合は鶏レバーなどの処置と同じく、牛乳やヨーグルト、塩などを使って臭みを抜きます。

私は流水で洗ったあとに牛乳につけて30分以上冷蔵庫で冷やします。

硬い場合の処理

鹿肉が「硬くて食べれない」という場合は下処理が不十分な場合があります。

ブロックで購入した場合、筋膜などの処理が不十分なことがあります。白い筋のようなものですね。

これは解凍後(生なら生で)にナイフと手で剥がしていきます。上手く剥がれない場合は包丁でトリミングします(削るということです)。

この処理が甘いと焼いたり揚げたりしたときに筋膜がグニグニしたゴムのようになり食べにくくなります。

トンカツでも筋が残っていると大変ですよね。鹿肉も同じなので、この処理はしっかりしましょう。

鹿肉カツレツの見栄え

鹿肉は結構色が強く、衣をうすく揚げると黒っぽくなります。それがいという方もいるかと思いますが、見た目を気にする方は衣を二度付けしましょう。

色味が綺麗になりますし、食感もよりザックリしますよ。

まとめ

鹿肉は古来より日本で愛された食材です。また海外ではジビエの王様として高級料理として愛されています。

そんな鹿肉ですが、現在は害獣としてなんとか処置したい存在に…。

ならば美味しく頂きましょう!

資質が少なく、高たんぱくで低カロリー、しかも鉄分やミネラルも豊富でDHAまで含まれるスーパーフードなんですから。

美味しく食べるコツは、臭みを対策と硬さ対策の下処理、それをシンプルに塩コショウの下味でカツレツに!

揚げ物ができれば誰でも簡単にできますよ。

是非お試しください!

スポンサーリンク