冬になると食卓にならぶイメージのナマコですが、最近はナマコの捕食映像(お食事シーン)をみてドン引きする人も多いようです。
ですが、日本人にとっては冬の食卓を彩る食材ですし、乾燥させたナマコは「黒いダイヤ」といわれ、世界でも愛される高級食材なんですよ。
あのコリコリとした食感と磯の風味がたまりませんよね。
そして、何といってもナマコは美容にもってこいのスーパーフードでもあります!
最近は調理済で原型をとどめていないナマコが多いですが、自分で調理した方がリーズナブルで満足感もありますよ。
この記事では、ナマコの捕食映像をみたあとでもナマコを食べたくなる「なまこの美容効果」を扱っています。
ナマコの栄養素
ナマコに含まれる栄養素は50種類以上といわれています。しかもカロリーは低いのでとてもヘルシーな食材でなんですよ。
天然の栄養素が豊富でカロリーが低いとなれば、健康や美容にこだわる人なら見過ごすわけにはいけませんよね。
ちなみに、中国では漢方薬としても活躍しています。
ナマコの漢方薬名は「海参(ハイシェン)」と呼ばれ、海の朝鮮人参ともいわれます。
漢方薬のなかでも特に有名な朝鮮人参が由来なら、ナマコの効能も間違いなさそうです。
実際、ナマコに含まれる50種類以上の栄養素のなかには、朝鮮人参と同じ成分も含まれていたことが発見されています。
昔の人はなぜわかったんでしょう。
不思議ですよね。
悪玉コレステロールと闘うサポニン!
朝鮮人参と同じ成分と分かっているのが、抗酸化作用があるといわれるサポニンです。
人のカラダは、呼吸をするだけで酸化します。
酸化するというのは、極端にいえば体内が錆びるようなイメージです。
カラダの錆、血管の錆がひろがると、シミやシワになってあらわれます。
また、体内では生活習慣病や癌になる可能性も高まります。
ナマコに含まれるサポニンに抗酸化作用があるということは、こういった体の錆に繋がる酸化を抑制する力があるということですね。
脂肪の酸化は悪玉コレステロールが活発になるので、この数値が高い人は意図して食べてみてはいかがでしょうか。
命の源、アミノ酸
アミノ酸も人の体を支える大切な成分です。
生命の誕生については様々な説がありますが、そのすべてにアミノ酸が関わっています。(地球外起源説、原始大気起源説、原始海洋起源説など)
ナマコに含まれるアミノ酸は、人体では生成できない数種類(8種類以上!)のアミノ酸が含まれているといわれます。
これらのアミノ酸の摂取は、脳の疲れを軽減して、記憶力のサポートをしてくれるということです。
この他、免疫力UPやビタミン&ホルモンを創る素材になったりと、まさに命の源といえるのがアミノ酸なんです。
見た目通り、コラーゲンたっぷり!
調理前のナマコを知っている人であれば、その姿を思い浮かべるだけで「コラーゲンが豊富そう」と感じるはずです。
プルプル、ウネウネとするナマコの表面はコラーゲンと多糖類で覆われています。
人によっては、その姿に食欲を削がれる場合もありますが、あのブヨブヨ部分には美容に重要なコラーゲンが含まれているんです。
コラーゲンは新陳代謝を高め、保湿効果もあります。
年齢を重ねると一生懸命保湿してもすぐにカサカサしてしまいますが、これはお肌の角質が潤いを逃してしまうからです。
ナマコのコラーゲンで、弾力のある若々しいお肌に近づけたいものですね。
成人病予防に、ビタミンB群
ビタミンB群は、様々な酵素の補酵素として働いています。
ビタミンB群は糖質の分解を助けたり、皮膚や髪などを作るためにも必要なんです。
なかでも大切なのは、人が動くのに必要なエネルギーを作る役割です。ビタミンB群だけでエネルギーを作っているわけではありませんが、重要な成分には変わりありません。
ちなみに、ビタミンB群は代謝ビタミンと呼ばれ、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6など、幾つかのビタミンを纏めたものです。
これらのビタミンそれぞれが関わって働いているため、ひとまとめに「ビタミンB群」と呼ばれます。
実はカルシウムが豊富!
軟体動物の代表といっても過言ではないナマコですが、実はカルシウムが豊富なんです。
調理しても、食べてみても、骨らしい骨は見当たらないナマコですが、その体には「骨片」と呼ばれる肉眼ではわからない骨が存在します。
顕微鏡でかろうじて確認できる「骨片」は、魚の骨などとは違い、ナマコを食べればそのまま摂取できます。
カルシウムは歯や骨を作るのに大切な栄養素です。
老若男女問わず取り入れたいものです。
カルシウムの吸収を助けるマグネシウム
マグネシウムは、300種類の酵素反応に関わっているといわれています。
タンパク質の合成や神経伝達の制御、心機能の維持などなど、様々です。
なかでも、マグネシウムはカルシウムと同じく骨の健康を保つために重要な成分です。この二つはブラザーイオンといわれ、二つのバランスを保つことが大切です。
昔はイライラするとか、起こりやすいといえば「カルシュム足りてないんじゃない?」という言葉がありましたが、いまは「マグネシウム足りてない?」という感じになります。
どちらにせよ、ナマコにはカルシウムもマグネシウムも含まれているので一度に摂取しちゃいましょう!
噂のコンドロイチンも!
コンドロイチンは、テレビCMなどでもよく聞く成分ですよね。
コンドロイチンを摂取すると、膝や腰などの関節痛の改善を助けるといわれています。
コンドロイチンは軟骨を形成する成分の一つですが、やはり年齢を重ねると少しずつ減っていきます。
コンドロイチンが減ると、軟骨の弾力性や保湿性が低下して階段の上り下りのなどで痛みが発生するという流れです。
ちなみに、軟骨以外でも必要とされる成分なので摂取できるなら積極的に取り入れたい成分です。
ヨウ素で疲労回復!
ヨウ素もカラダに無くてはならない栄養素の一つといわれます。疲労回復や体重増加の抑制効果もあるといわれるので活用したいですよね。
ヨウ素は甲状腺ホルモンに大切な成分です。
甲状腺ホルモンは基礎代謝を高める働きがあるので、疲労回復やダイエット(体重増加抑制)にも関係があるということです。
ただ、一日に必要なヨウ素の量は0.095〜0.13mgと少量なので、そこまで積極的に摂取しなくても大丈夫でしょいう。
ちなみに、ヨウ素の過剰摂取は甲状腺ホルモンが作られなくなる「甲状腺機能低下症」にもなることがあるので、過剰摂取には気を付けて下さいね。
※日本人になじみのある昆布・ワカメ・海苔などに多く含まれます。
まとめ
生のナマコは、肌寒くなる11月ごろからスーパーで見かけるようになります。
最近では、お刺身コーナーなんかに調理された状態で置かれていることが多くなりましたよね。
みためが苦手な人はそれでもいいかと思いますが、自分で調理できるならパックを購入したほうがいいでしょう。
調理は非常に簡単です。
口とお尻を切り落として、内臓を取り出し、塩でぬめりを摂って好きなサイズに切って三杯酢でいただきます。
私のお勧めは市販の「もずく酢」に入れてしまうことです。簡単で健康にもいいですね。
それでは最後、ナマコの捕食動画で終わります。