警察官や消防隊員の皆さんの働き方にある「非番」、一般的な企業ではあまり馴染みがないかもしれません。
警察官が主役の漫画こち亀こと「こちら葛飾区亀有公園前派出所」では、よく主役の両さんが非番の最中に問題を起こす場面が描かれています。
まぁ、両さんの場合は非番でもなんでも問題を起こしてなんぼなんですが、非番のときでも制服をきてたり、お酒を飲んだり、ぱちんこしたり…。
休みなのか、勤務なのか、なんだか微妙です。
この記事は、知人の元警察官(婦警)から聞いた警察官の非番と休み、働き方について扱っています。
交番勤務の三交替(シフト)
警察官でも「非番」があるのは交番勤務などで、三交替(シフト)の働き方をしている人たちです。
これも「こち亀」ではあたり前の光景ですが、両さんが自宅のように交番に住み着いているシーンがありますよね。
ただ、交番は複数の警官が「交」代で「番」をするから交番なので、住み込みで働いているわけではありません。
住み込みの場合は「駐在所」となります。
駐在所は、1人か2人の警官が駐在所を住居にして地域の安全を守ります(家族で住む場合もあります)。
どちらにせよ、24時間365日地域の安全を守ってくれる警察官の方々は、非常に変則的な三交替(シフト)で働いています。
非番と休みの違い
変則勤務の三交替のなかにあるのが「非番」と「休み」です。
三交替は、
- 当番日(勤務日)
- 非番
- 休み
- に戻る
というのが基本的な流れです。
この流れを365日繰り返していきます。
当番日の後ろに勤務日とあるので、「その他は休み?」と考えた方、正解です。
非番は基本的にはお休みと同じイメージになります。
「じゃあ、1日働いて2日休み!?」
これも正解です。
ただ、ここで大切なポイントとしてあるのが「当番日」の働き方です。
警察官の当番日(勤務日)は、24時間勤務になります。
「ん?、24時間?」となりますよね。
途中で仮眠時間などありますが、基本的に24時間勤務です。
寝ていても事件が起これば出動です。
8:30から勤務であれば、翌日の8:30が勤務終了なんです。
そう考えると、5時間の仮眠があっても19時間勤務となり非番を勤務と考えても9時間以上働くことになりますね。
これは「二連日勤」という労働形態の一種で、当番日に2日分の勤務をするという働き方になります。
ということで、当番日に2日分働いて、疲れた身体を休める日が「非番」ということで、9時から17時で働く方が、家でゆっくりするイメージですね。
休みはそのまま、皆さんと同じような休みのイメージになります。
働き方改革では?
警察官や消防隊員の方々以外にもこういった「二連日勤」を導入している組織は多くあります。
公共交通機関や医療関係なども多いですね。
こういった労働形態で働く人たちは、年齢とともに辛さを感じているようです。
仮眠があるといっても、24時間拘束されるわけですから身体は疲れますよね。
また、警察や消防といった緊急を要するお仕事はストレスも凄いようです。
そう思うと、この働き方は改善した方がいいように感じますね。
ただ、働かせる側からすると「変形労働制」は使い勝手がいいので改善はなさそうです。
個人的な見解としては、雇用する人数を増やして回せばいいと思うんですけどね。
できないんでしょうかね。
まあ、公務員の人数を増やすといろいろ問題もでると思いますが、お偉いさんの給与と現場の人件費でバランス取れそうな気はしますけど。
まとめ
警察官や消防隊員の非番と休暇の違いは、当番日(24時間勤務)で2日分働いていると考えると分かりやすいです。
8時間拘束で働いている方が帰ってゆっくりするのを1日もらって休めている感じです。
この働き方のいいところは、元気な人は2日休めて遊べることでしょう。
問題は疲れちゃって非番の日は動けないこともあるようです。
30歳を超えてくると、問題の方が負担として大きくなってくるので、担当替えや仕事を変える人も多いそうですよ。
こち亀の両さんみたいにタフで、趣味が沢山あって、じっとしていられないタイプの人にはいい働き方なのかもしれませんね。